TOPへ

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むことで、鼻の粘膜が過剰に反応し、炎症を起こす病気です。

くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまりといった症状が続き、単なる鼻の不快感にとどまらず、集中力の低下や睡眠の質の悪化、学業・仕事のパフォーマンス低下など、日常生活全体に影響を及ぼします。小児から高齢者まで幅広い年代にみられ、いまや国民病ともいえる疾患です。

たかがアレルギー、されどアレルギー。
当院は、アレルギー性鼻炎を「とりあえず薬を出すだけ」の診療では終わらせません。

耳鼻科として、症状の出方や生活スタイルを丁寧に確認し、処方内容も治療の選択肢も、一人ひとりに合わせてしっかり考えています。合っていない薬を、なんとなく使い続ける必要はありません。

「毎年同じ薬だけど、変わらない」
「この治療で本当に合っているのかな」

そう感じている方こそ、ぜひ一度ご相談ください。

アレルギー性鼻炎の主な症状

アレルギー性鼻炎の代表的な症状は次の3つです。

  1. 発作的に連続するくしゃみ:特に朝起きた直後や外出先から帰宅したときに出やすい。
  2. サラサラとした透明な鼻水:風邪のような粘り気がなく、大量に流れ出ることが多い。
  3. 鼻づまり:慢性的に鼻が詰まり、口呼吸になって睡眠の質が低下する。

さらに、目のかゆみや充血、涙、喉のかゆみ、咳などを伴うことも少なくありません。

「くしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉」が3大症状ですが、他に「眼の痒み」や「のどの違和感」を訴える方もおります。

当院では症状の部位や程度に適した薬の処方を行います。また、注射や舌下免疫療法、レーザー焼灼等の加療も行い、症状緩和改善に努めていきます。耳鼻咽喉科専門医の立場から、より効果的な治療方針を提示しますのでご相談ください。

アレルギー性鼻炎の種類

アレルギー性鼻炎は、発症の時期や原因アレルゲンによって次のように分けられます。一人で両方のタイプを併発し、季節によって症状が悪化するケースも珍しくありません。

季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)

特定の季節にだけ症状が出るタイプで、春はスギやヒノキ、夏はイネ科、秋はブタクサやヨモギなどが原因となります。花粉カレンダーを確認すると、症状の出やすい時期を予測できます。

出典:[大正製薬HP]より画像引用

通年性アレルギー性鼻炎

一年を通して症状が続くタイプで、主な原因はダニ・ハウスダスト・ペット・カビなどが原因になります。特に寝室環境の影響を強く受け、朝方に症状が強く出ることが多いです。 

アレルギー性鼻炎と風邪との違い

「鼻炎」とは、鼻の中に炎症が起きている状態を指します。ただし、原因によって症状の続き方が大きく変わります。

急性鼻炎(鼻風邪)

風邪のウイルスや細菌が原因です。
急に鼻水や鼻づまりが出ますが、数日〜1週間ほどで自然に良くなることが多いです。

アレルギー性鼻炎

花粉やハウスダスト、ダニなどに対して体が反応して起こります。
症状が長く続きやすいのが特徴です。季節限定で起こる「花粉症」と、1年中症状が出る「通年性」のタイプがあります。

ポイント
  • すぐ良くなる → 鼻風邪
  • なかなか良くならない → アレルギー性鼻炎の可能性

長引く鼻水・くしゃみ・鼻づまりがある場合は、一度ご相談ください。
症状に合わせた治療や検査で、楽に過ごせるようにできます。

アレルギー性鼻炎の検査、診断方法

アレルギー性鼻炎の診断は以下の流れで行われます。

  1. 問診:症状の出る時期や生活環境、家族歴を確認します。
  2. 診察:鼻腔を観察し、粘膜の腫れや鼻水の状態を調べます。
  3. 血液検査:特異的IgE抗体を測定し、どのアレルゲンに反応しているかを確認します。
  4. 皮膚テスト:アレルゲンを少量皮膚に付け、反応を調べます。

アレルギー検査

アレルギーの原因となる「アレルゲン」を特定することで、適切な治療や予防対策が可能になります。当院では「スクラッチ検査」と「Drop Screen」という2種類のアレルギー検査を行なっています。

Drop Screen/ドロップスクリーン

「Drop Screen」は、アレルギー性鼻炎や食物アレルギーの原因となり得る41項目を、血液1滴で調べられる検査です。注射が苦手なお子さん(乳幼児以上)でも、安心して受けていただけます。

今まで、乳幼児のお子さんは採血が難しく、アレルギー検査を断念せざるを得ないことが多くありました。「Drop Screen」では、指先に軽く針を刺すだけで検体採取ができるため、負担が少なく、小児でも検査が可能です。

また成人の方においても、

  • 幅広くアレルゲンを調べたい方
  • 薬物に敏感な体質の方
  • 採血(注射)が苦手な方

などに適した検査です。

興味のある方は、スタッフまでお声がけください。

アレルゲン41項目

ご案内
  •  
  • 検査時間:
    解析に約30分かかります。
    混雑状況によってはお待ちいただく場合や、別日でのご案内となることがあります。
  •  
  • 受付時間:
    平日…16:40まで
    土曜…11:50まで
  • 受診の際は「ドロップスクリーン希望」とスタッフにお伝えください。
  • ※稀に、検体の再採取が必要となる場合があります。

アレルギー性鼻炎の治療法

当院では、症状の強さだけで治療を決めることはありません。鼻の中の状態を実際に確認し、粘膜の腫れ方や分泌物の性状、左右差まで含めて評価したうえで治療方針を組み立てています。

その場しのぎの処方ではなく、「なぜ効いていないのか」「何を変えるべきか」を耳鼻科の視点で考え、鼻の状態と生活背景に合った薬を選択・調整します。必要に応じて、内服や点鼻だけに頼らず、注射療法、舌下免疫療法、レーザー治療なども含めた選択肢をご提案します。

耳鼻咽喉科専門医として、鼻をきちんと診て、考えて治療する。それが当院のアレルギー性鼻炎診療です。

薬物療法

抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、点鼻ステロイド薬、去痰薬などを使い分けます。最近は眠気が少なく日中活動に支障をきたしにくい薬も登場しています。また、「スギ花粉症」に対する注射加療もあり、治療の選択肢が広がってきました。

環境整備・生活改善

寝具の洗濯、布団乾燥機や掃除機の使用、部屋の換気、加湿や除湿の調整など。ペットの飼育環境を整えることも重要です。

アレルゲン回避

花粉の季節は外出時にマスクや花粉防止メガネを着用し、帰宅後は衣類を払い落とし、洗顔・うがいを徹底します。

免疫療法(舌下免疫療法)

アレルゲンを少量ずつ体に取り込み、数年かけて免疫を慣らす治療です。根本的な体質改善を目指すことができ、近年注目されています。

手術加療

薬を飲んでも改善しない、寝ると苦しい、においが分かりにくい…、こういった慢性の鼻閉は、形の問題が原因であることが多いです。

耳鼻科では、

  • 下鼻甲介の手術(レーザーやコブレーターなど)
  • 鼻中隔弯曲症の矯正(日帰り手術)
  • 副鼻腔炎に対する内視鏡手術(日帰り手術)

など、鼻の通りを直接改善する外科的治療に対応できます。

当院ではこれらを日帰り手術で行なっており、翌日から仕事に戻れます。

これらを組み合わせることで、症状を軽減し、生活の質を大きく改善することが可能です。

アレルギー性鼻炎は単なる「鼻の病気」ではなく、生活の質や健康全般に影響を及ぼす疾患です。体質や年齢によって症状の現れ方が異なり、仕事や勉強に集中できない、睡眠不足になる、慢性疲労が続くなどの二次的な問題も引き起こします。

市販薬で症状を一時的に和らげることはできますが、長期的に続く場合や生活に支障が出る場合は、耳鼻咽喉科など専門医の診察を受けることが大切です。適切な診断と治療により、症状を抑え、快適な生活を取り戻すことができます。

アレルギー性鼻炎に関するよくあるご質問

耳鼻咽喉科と内科、どちらを受診すべきですか?

鼻の症状なら、基本的に耳鼻咽喉科を受診してください。
鼻水・鼻づまり・くしゃみといった症状は、一見「風邪かな」と思われがちですが、診断には“鼻の中を実際に見て判断すること”が必要です。 耳鼻科では内視鏡などを用いて鼻内部の状態(=鼻内所見)を直接確認するため、正確な診断が可能です。

内科で「アレルギー性鼻炎」と言われていた方の中には、実際には

  • 鼻茸(ポリープ)を伴う副鼻腔炎
  • 鼻甲介肥大(鼻の通りを塞いでいる状態)
  • 鼻中隔弯曲症

など、別の原因が隠れていたケースも珍しくありません。

耳鼻科では、

  • 抗アレルギー薬・点鼻薬の処方
  • 舌下免疫療法などの根本治療
  • 鼻づまり改善のための日帰り手術

まで、“治すこと”を見据えた治療が可能です。

単に薬を出すだけではなく、症状の元にアプローチできるのが耳鼻科の強みです。

鼻の症状があるなら、最初から耳鼻咽喉科へ。しっかり診て、原因に合わせて治療します。
「とりあえず薬」ではなく、「きちんと治す」ための診療を行います。

市販の点鼻薬は毎日使っても大丈夫ですか?

いいえ、基本的に毎日使い続けることは推奨できません。市販の点鼻薬の多くには、鼻の粘膜の血管をすぐに収縮させて鼻づまりを改善する「血管収縮剤」が含まれています。しかし、これを連用(特に1日に何度も、2週間以上)すると、効果が切れたときに反動で粘膜が以前より腫れてしまう「リバウンド現象」が起こります。その結果、点鼻薬がないと鼻が詰まってしまうという悪循環、すなわち「薬剤性鼻炎(やざいせいびえん)」を引き起こす危険性があります。「市販の点鼻薬が手放せない…」そんな方は要注意です。

薬剤性鼻炎になると、どうなってしまうのですか?

薬なしでは鼻づまりが治らない状態になり、最終的に手術が必要になることもあります。薬剤性鼻炎は、薬の効果が切れるたびに粘膜の腫れがひどくなるため、点鼻薬の使用回数がどんどん増えてしまうのが特徴です。薬が効きにくくなり、慢性的な強い鼻づまりに苦しむことになります。自己流で点鼻薬をやめると、一時的に鼻づまりがひどくなり辛い思いをします。当院では、原因を見極め、鼻粘膜の炎症を抑えるステロイド点鼻薬など、患者様の負担の少ない治療で離脱と改善をサポートします。「鼻づまりが薬でしか解消しない」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

アレルギー性鼻炎と風邪はどう見分ければよいですか?

アレルギー性鼻炎は、長期間続く透明でサラサラした鼻水や連発するくしゃみが特徴です。ただし小児では黄色く粘り気のある鼻水が出ることもあり、風邪との区別が難しい場合があります。風邪は発熱や全身倦怠感を伴うことが多く、1〜2週間で自然に治まりますが、アレルギー性鼻炎は数週間以上続くのが特徴です。

花粉症と通年性アレルギー性鼻炎はどう違いますか?

花粉症は特定の季節にだけ症状が出る「季節性アレルギー性鼻炎」です。スギ花粉は春、ブタクサは秋といった具合に、原因となる花粉は季節ごとに異なります。一方、通年性アレルギー性鼻炎はダニやハウスダスト、カビなどが原因で、一年を通して症状が出ます。両方を併発する方も少なくありません。

子どももアレルギー性鼻炎になりますか?

はい。小児でも発症します。集中力の低下や睡眠不足を招き、学習や発達に影響することもあります。また、アレルギー性鼻炎の子どもは副鼻腔炎や中耳炎、さらに喘息を合併しやすいため注意が必要です。鼻水が長引いたり、口呼吸が目立つ場合は早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

アレルギー性鼻炎を放置するとどうなりますか?

慢性的な鼻づまりにより睡眠の質が低下し、集中力の低下や学業・仕事の効率低下にもつながります。小児の場合は成長や言語発達に悪影響を及ぼすこともあるため、放置は避けるべきです。

検査はどのように行われますか?

問診・診察に加え、血液検査で特異的IgE抗体を調べたり、皮膚テストで原因アレルゲンを特定します。鼻の中を観察して粘膜の腫れや鼻水の状態を確認することもあります。原因を突き止めることで、生活環境の改善や治療方針の決定につながります。

どのような治療法がありますか?

治療は主に薬物療法と生活環境の改善です。抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬、抗ロイコトリエン薬などを症状に応じて使い分けます。掃除・換気・寝具の清潔保持でアレルゲンを減らすことも大切です。市販薬を一時的に使用してもよいですが、長引く・改善しない場合は必ず医療機関を受診してください。また、免疫療法(舌下免疫療法)も体質改善の選択肢となります。

薬は一生飲み続ける必要がありますか?

必ずしも一生続ける必要はありません。症状の強さや季節に応じて薬を調整するケースが多いです。通年性では長期的に薬を使うこともありますが、医師と相談して減量や中止を検討できます。免疫療法を行うことで薬の使用を減らせる可能性もあります。

自宅でできる対策はありますか?

花粉の季節はマスクや花粉防止メガネを着用し、帰宅後は洗顔・うがい・衣類の花粉払いを徹底しましょう。通年性では、寝具の洗濯や布団乾燥機の使用、空気清浄機やHEPAフィルター付き掃除機の活用が効果的です。ペットを飼っている場合は、定期的なブラッシングや居住スペースの清掃が重要です。

アレルギー性鼻炎は治りますか?

完全に「治す」ことは難しいですが、免疫療法によって長期的に症状が改善するケースがあります。日本で承認されているのは「スギ花粉」と「ダニ」に対する舌下免疫療法で、5歳以上から開始可能です。数年かけて体質改善を目指すため、専門医での相談が必要です。