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耳鼻科で診る「めまい」

「めまい」とは?どこから起きているのか

めまいには「ぐるぐる回る感じ」「ふわふわする感じ」「まっすぐ立てない」など様々な感覚があります。 その原因は、耳の中の平衡感覚に関わる器官(内耳)や神経の異常によるものが多い一方で、脳の異常や、まれな疾患、ストレス、自律神経の乱れが背景にあることもあります。

当院は「めまい相談医」のいる耳鼻科クリニックです。主に内耳や前庭神経に起因する「末梢性めまい」を対象に、丁寧な問診と検査を通して診断・治療を行っています。

検査・診断の流れ

めまいの原因を正確に突き止めることは、適切な治療につなげるうえで非常に重要です。 「疲れが原因かもしれない」「年のせいかな」と自己判断せず、医師による診察と検査を受けることで、隠れた病気を見逃さずに済む場合もあります。

原因を見極めるステップ

当院では、めまいの種類や重症度、そしてその背後にある疾患を見極めるために、次のような段階を踏んで診断を進めています。

1丁寧な問診

まずは、現在の症状について詳しくお伺いします。
めまいが起きたタイミング、持続時間、誘因となる動き、これまでの経過や併発している症状(耳鳴り・難聴・頭痛・しびれなど)を確認します。
既往歴や服用中の薬、ストレスの有無など、生活背景も診断の手がかりになります。
この初期の問診だけでも、ある程度どのタイプのめまいかを絞り込めることが多く、非常に重要なステップです。

2視診・耳の診察・神経学的なチェック

問診とあわせて、耳の状態を診察し、炎症や異常がないかを確認します。
また、簡単な神経学的スクリーニングを行い、脳の異常が疑われるような兆候(麻痺、感覚異常、眼球運動の乱れなど)がないかを観察します。

3めまいに特化した検査

当院では、以下のような検査機器を用いて、平衡感覚や聴力の状態を客観的に評価します。

聴力検査

耳の聞こえ方に異常がないかを確認します。難聴や耳鳴りがめまいと関係しているかを判断するために不可欠です。

眼振検査

眼球の動きを見ることで、バランスの異常や神経系の異常を見つけることができます。特に末梢性と中枢性のめまいを見分ける際に役立ちます。

重心動揺検査

ふらつきのパターンを記録し、体のバランスがどのように崩れているかを分析します。

これらの検査は、痛みもなく短時間で行えるものばかりですので、ご安心ください。

4必要に応じた追加検査

診断が難しいケース、症状が重い場合、あるいは中枢性めまい(脳が原因のめまい)が疑われる場合には、次のような追加検査をご提案することがあります。

MRIやCT検査

脳腫瘍や脳梗塞、小脳・脳幹の病変などを調べるために必要です。当院では提携する専門医療機関と連携し、迅速に検査を受けられる体制を整えています。

血液検査や心電図

感染症や全身の循環状態、脳への血流の異常など、全身的な要因を確認します。

また、前庭性片頭痛(めまいを主とする片頭痛)や持続性知覚性姿勢めまい(PPPD)など、診断が難しい疾患についても、再診を重ねながら慎重に評価を行います。

めまいの診断には、「どこで異常が起きているのか(耳なのか、脳なのか)」「どんなタイプのめまいか」を見極めることが最も重要です。

当院では、単なる「その場しのぎ」ではなく、根本原因の把握と、それに応じた的確な治療方針のご提案を大切にしています。「なんとなく変だな」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある「めまい」の病気と治療法

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

朝起き上がるときや寝返りを打った瞬間に、突然「ぐるぐると天井が回るような」めまいを感じることがあります。発作は短時間でおさまりますが、再び同じ動作をすると再発するのが特徴です。

この病気は、内耳の三半規管というバランスを司る部分に「耳石」と呼ばれる小さな粒が入り込むことで起こります。本来あるべき位置からずれた耳石が、体の動きを脳に誤って伝えてしまうことでめまいが生じます。

治療には、迷入した耳石を排出させる「耳石置換法」という簡単な理学療法を行います。頭や体をある一定の順序で動かすことで改善が期待できます。数回の施術で症状が軽快する方が多く、薬を使わない治療法としても有効です。ただし再発しやすいため、再び症状が現れた場合は早めにご相談ください。

前庭神経炎

ある日突然、立っていられないほどの激しいめまいに襲われ、数日間続くことがあります。吐き気やふらつきが強く、安静にしていても改善せず、不安になる方も少なくありません。

この病気は、耳と脳をつなぐ「前庭神経」にウイルス感染などが原因で炎症が起こることで発症します。風邪のあとに起こるケースが多く、片側の神経に炎症が起こるために、急激にバランスを失ってしまうのです。

治療では、まず安静を保ち、症状をやわらげるための薬(めまい止めや吐き気止め)を使います。回復には数日から1週間ほどかかりますが、多くの方は自然に良くなっていきます。めまいがおさまった後でも、バランスが取りづらいと感じることがあるため、必要に応じてリハビリを行うこともあります。

メニエール病・突発性難聴を伴うめまい

「めまいに加えて耳鳴りや耳が詰まる感じ、さらには聴こえにくさもある」といった症状がある場合、メニエール病や突発性難聴が疑われます。

メニエール病は、耳の中のリンパ液が過剰にたまることで「むくみ」が起こり、バランス感覚や聴こえに影響を与える病気です。発作を繰り返すのが特徴で、ストレスや睡眠不足、気圧の変化などが引き金になることがあります。

治療は、体の水分バランスを整える利尿剤や、内耳の血流を良くする薬を使います。また、難聴の進行を防ぐためには、発症からできるだけ早い段階での治療開始が非常に重要です。症状が何度も繰り返される場合には、生活習慣の見直しやストレスコントロールも欠かせません。

突発性難聴を伴うケースでは、ステロイドなどの投薬が検討されることもあります。どちらも「耳鳴り+聴こえづらさ+めまい」という組み合わせがあれば、早めの耳鼻科受診をおすすめします。

中枢性(脳が原因の)めまいとの見分け方

中枢性のめまいは、脳の異常(脳梗塞、脳出血、小脳疾患など)が原因で発生します。 特に以下のような症状がある場合は、早急に脳神経内科・脳外科を受診してください。

すぐに病院に行くべきサイン

  • 激しい頭痛がある
  • 手足のしびれ、力が入らない
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 物が二重に見える
  • 意識がもうろうとする、倒れてしまう

※当院でも初期スクリーニングは可能です。必要に応じて連携先に迅速に紹介いたします。

耳鼻科と脳神経内科の違い

比較項目 耳鼻科 脳神経内科
主な原因 内耳(三半規管・耳石など)や前庭神経の障害 脳(小脳・脳幹・脳血管など)の病変
診る主な病気 良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎など 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、片頭痛など
併発しやすい症状 耳鳴り、耳閉感、難聴 ろれつ障害、手足のしびれ、意識障害など
主な検査 聴力・眼振・バランス検査 MRI・CT・神経学的評価
受診の目安 耳の症状がある、ふらつき中心のめまい → 耳鼻科へ 神経症状がある、頭痛を伴うめまい → 脳神経内科へ

迷ったときは、まずご相談ください

「耳のめまいなのか、脳が原因なのかわからない」
「どの診療科に行けばいいのか判断がつかない」

そうした場合も、「めまい相談医」のいるクリニックである当院の耳鼻科へ、まずはご相談ください。

当院では、必要な検査を行い、必要に応じて適切な専門科へスムーズにご案内いたします。めまいは放っておかず早めの対応をめまいは一時的におさまっても、繰り返す・悪化する・生活に支障をきたすことがあります。

早期に原因を見つけ、正しい対応をすることが、回復と再発予防への近道です。「なんとなく変だな」と思ったら、我慢せず、お気軽にご相談ください。

めまいは放っておかず早めの対応を

めまいは一時的におさまっても、繰り返す・悪化する・生活に支障をきたすことがあります。早期に原因を見つけ、正しい対応をすることが、回復と再発予防への近道です。
「なんとなく変だな」と思ったら、我慢せず、お気軽にご相談ください。

めまいに関するよくあるご質問(FAQ)

めまいがするのは年齢のせいでしょうか?

年齢とともにバランス感覚が低下するのは確かですが、めまいが起こる原因は年齢だけではありません。
実際には、耳の奥にある三半規管の異常や、脳の血流障害、自律神経の不調、あるいはストレスなど、多様な要因が関わっています。
「年のせい」と思い込んで我慢してしまうと、治療のタイミングを逃してしまうことがあります。めまいが気になるときは、年齢に関係なく、まずは医師の診察を受けることをおすすめします。

めまいのときに耳鳴りや耳の詰まりを感じます。これは関係ありますか?

はい、大いに関係があります。めまいに耳鳴りや耳閉感、難聴が伴っている場合は、内耳の異常によって生じる疾患が疑われます。
特にメニエール病や突発性難聴では、耳とバランス機能の両方に障害が出るため、早期の治療が回復の鍵となります。
耳の症状とめまいを併発している方は、できるだけ早く耳鼻科を受診してください。早期介入によって聴力の回復が期待できるケースもあります。

MRIやCTなどの画像検査は受けたほうがいいのでしょうか?

すべての方に画像検査が必要なわけではありませんが、脳の病気(脳梗塞や腫瘍など)が疑われる場合や、症状が長引いている・診断がつきにくい場合には、画像検査を行うことがあります。
当院では、必要と判断された際には提携先の医療機関でMRIやCTなどの精密検査をご案内しています。
検査が必要かどうかは、問診や診察結果をもとに慎重に判断いたしますので、まずはご相談ください。

めまいが強くて外出できません。どうしたらよいでしょうか?

激しいめまいが起きているときは、無理に動かず、できるだけ静かな場所で横になって安静を保ちましょう。
できれば、頭を動かさず、目を閉じると少し楽になることがあります。 移動が難しい場合は、ご家族などの付き添いをお願いしたうえで、可能であれば来院をご検討ください。
症状が重くて来院できないときは、まずお電話で状況をお知らせいただければ、対応をご相談させていただきます。

めまいはストレスや疲れでも起こりますか?

はい、ストレスや過労、睡眠不足などが原因で自律神経のバランスが崩れ、それによってめまいが起こることがあります。
特に、メニエール病や前庭性片頭痛、持続性知覚性姿勢めまい(PPPD)などは、精神的な負荷や生活リズムの乱れが引き金になることが多く見られます。
繰り返すめまいがある方は、生活習慣の見直しも重要な治療の一環となります。医師と相談しながら、心身のバランスを整える工夫をしていきましょう。

めまいがないときに検査しても意味はありますか?

発作時でなくても、検査や診察を行うことで、原因の手がかりが得られることは多くあります。
たとえば、聴力検査で内耳の異常を見つけたり、過去の症状の経過を伺って病気の傾向を掴んだりと、診断につながる情報がたくさんあります。
「今は落ち着いているけれど不安がある」「繰り返し症状が出る」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

薬でめまいは治りますか?

めまいの種類によって異なりますが、多くのケースでは薬によって症状を軽減させたり、再発を防ぐことが可能です。
一方で、耳石の移動が原因となる「良性発作性頭位めまい症」のように、薬よりも身体を使った理学療法(耳石置換法)が有効なケースもあります。
病状に合わせた治療を選ぶことが大切ですので、自己判断せず、医師と一緒に適切な方法を探しましょう。

自然に治ることもありますか?受診しなくてもいいのでしょうか?

軽度のめまいで一時的に改善することもありますが、「自然に治るかもしれない」と放置すると、思わぬ疾患の進行や再発につながることがあります。
特に、耳の病気や脳の異常が原因であった場合は、早期に治療することで症状の改善が期待できます。
自己判断せず、「いつもと違う」「繰り返す」「日常生活に支障がある」と感じたら、受診をおすすめします。

めまいの原因が耳なのか脳なのか、自分で見分ける方法はありますか?

一般の方が正確に見分けるのは難しいですが、ひとつの目安として「耳鳴りや難聴を伴う場合は耳の病気」、「ろれつが回らない・手足がしびれるといった神経症状を伴う場合は脳の病気」の可能性があります。
ただし、例外も多いため、自己判断は禁物です。医師が詳しく診察を行い、必要な検査を組み合わせて原因を特定しますので、少しでも不安がある場合は受診してください。

自宅でできるめまい対策や予防法はありますか?

まず、めまいが起きたときは、慌てず安全な場所で横になり、目を閉じて安静にするのが基本です。頭を急に動かさないようにし、必要なら水分補給をして落ち着いてから動きましょう。
予防には、十分な睡眠、ストレス管理、栄養バランスの取れた食事、適度な運動が有効です。また、耳石が原因のめまいを繰り返す方は、予防的な体操やリハビリが勧められることもあります。
気になる場合は、ご自宅でできる対策も含めて医師にご相談ください。