「末梢性 顔面神経麻痺」について
顔を動かす脳神経である「顔面神経」が障害される病気の総称です。
片側の顔の動きが鈍くなる(口から水がこぼれる、眼がつぶれない等)などの症状が急に出現します。
他に手足の知覚・運動障害が無く、顔の動きだけが悪い場合、末梢性顔面神経麻痺が考えられます。
顔面麻痺の原因
顔面神経の虚血性変化やヘルペス属ウイルス等が発症に関与しているといわれています。 多くは単純ヘルペスウイルスが原因で生じる“ベル麻痺”であり、 顔面神経のみ障害されます。
帯状疱疹ウイルスが原因で生じる“ハント症候群”は、顔面神経麻痺に加えて難聴や眩暈、耳周囲の水疱、強い疼痛が生じ、重症化しやすい傾向があります。
顔面麻痺の治療方法
発症早期のステロイド投与が最も効果が高いといわれており、7~10日間の漸減投与が行われます。ほか、抗ウイルス剤や循環改善薬等を併用していきます。当院では、加えて点滴・注射での加療も推奨しております。 初期治療がとても重要ですので、より発症早期の加療が望ましいです。
発症から1週間は顔面神経麻痺の症状は悪化し、それ以降から徐々に麻痺が改善していきます。改善程度は個人差があり、早ければ1か月ほどで、遅ければ半年くらいかかる場合があります。
一般に約70~80%は治癒するといわれていますが、残念ながら症状改善が乏しい場合もあるため、当院ではより積極的な加療を行っております。
治療期間中の注意点
- テロイド投与による副反応が強くでる場合があります。医師にご相談ください。
- ステロイド投与中のアルコールは控えて下さい。
- 加療中は禁煙を推奨します。
- 無理に顔を動かしていると、“病的共同運動(口を動かすと眼が勝手に閉じてしまう)“などの後遺症が生じる場合があります。指示があるまでは、筋肉のこわばりをとる”マッサージ“や”ホットタオルの使用“などにとどめてください。不安があるかと思いますが、”やりすぎ”は禁物です。
- 指示がでたら、“ミラーバイオフィードバック(鏡を見ながら、強く開眼させた状態で口を動かす練習)“も開始していきましょう。